【英国研修記】はじめに
2022年9月末
木と暮らしの制作所は一週間のお休みをいただきロンドンへ向かいました。
一番の目的はJAPAN HOUSE LONDONが企画した展示会 <The Carpenters’ Line 飛騨の匠、伝統は未来を拓く> へ行く事でした。
渡航した理由や、現地での出来事などを読んでくださる方へのレポートとして、そして自分自身の記録として書き留めておきたいと思います。
どうしても行きたい。
2018年秋
ロンドンへ向かうきっかけは、3年前から始まっていたのかもしれません。
2018年秋
飛騨の家具フェスティバルで初めてGAIASTYLEを発表したタイミング。たくさんの人がGAIAに興味を示してくれたことを覚えています。
その展示会にジャパンハウスロンドンのサイモンが来てくれていたらしく、たまたまmethodの山田遊さん、担当の坂井小夜香さんやデザインを担当したSPREADもの二人も来てくれていたのだとか。
その時の私たちは展示のことも知らなければ、こんなに関わることになるなんて思ってもいませんでした。
2022年春
ある日、一本の電話がかかってきました。「丸太のサンプルってお借りできませんか?」JAPAN HOUSE LONDONでの展示で壁に付ける木のサンプルを探しているとのこと。「え、丸太ですか?ありますけど・・」と答えたような・・・
ただ、丸太はあるけれど樹皮のついた水分をたっぷり含んだ生木。英国に送るには、輸送中にカビが生えたり、虫が出るかもしれない、植物検疫的にコンテナごと入れなくなる可能性がある。色々調べてみると加工品(製品)であれば規制がなくなることが分かり、「壁面に木材」ならと「CONOURÉ」を見てもらうことにしました。
「いいじゃん!」
CONOURÉを一目見たSPREAD小林さんが、そう言ってくれたことから何かが動き出したような気がします。そこからCONOURÉの展示が決まり、天板の貸し出しが決まりました。
2022年夏
阿部が写真を撮ってもらっている時、事何気なく「かっこいい写真ですね」と伝えると五十嵐さんが「ほんとにかっこいいと思って撮ってます。」と言ってくれたことがありました。
それの時の写真が、プレスリリースに選ばれ、キービジュアルとなりました。
どうしても
阿部の手がキービジュアルになり、壁一面のCONOURÉに一枚板が2枚。しかもそのうち一枚はショーウインドウを飾る。
自分たちがつくったものがロンドンで展示されているのを見たい。
こんなこと一生に一度かもしれない。
日本はまだまだコロナでマスクが欠かせない状況。入国制限があり帰国前のPCRで陽性だとしばらく日本に帰れない。円安で航空券は高いし宿も高い。そもそも一週間も会社を空けるなんて普通考えられない。
なんて、行かない理由はいくらでもありました。
それでも行きたい。
土曜祝日返上のスケジュールで予定を組みなおし、渡航することに決めました。
書いた人 松原千明
松原は撮影のお手伝いで二度ほど森へも案内しました。どうやらその森がカーテンとなって会場を作り上げているらしい。そう聞いてからほかのメンバー以上に現場で見たいという思いが強かったかもしれません。